| 合計 | 14本 |
| うち劇場 | 5本 |
【ストレイト・ストーリー】 デビッド・リンチ
リチャード・ファンズワース。ストレイトというのは主人公の名前。兄が倒れ
たと聞いたファンズワース（73歳）は、10年来仲たがいしていた兄に会いにいく
決心をする。しかし、彼は目も腰も弱く自動車を運転することができない。そう
だトラクターで行こう！
美しい景色を背景にトラクターが爆音を響かせて走る様子は醜悪(^^; 歩いた
り公共交通機関を使わずに自家用車（トラクターだけど(^^;）で移動するという
のは、いかにもアメリカ的ですね。
たかが73歳というのにファンズワースはヨロヨロです。「ブエナ・ビスタ〜」
に出ていたキューバの老人とは大違い(^^; これはやはり食生活と、歩かない生
活、生きることに対する目標の無さのおかげと思います。
私は自分のことを「頑固だ」と主張する人がすきではありませんが、このじい
さんはそれです。そういう人って頑固をどっかで偉いと思ってるんですよね(^^;
じいさんが電話をかりるシーンがあります。電話（コードレス）かしてくれた
人が”家の中入って座って電話したら？”と親切に言ってくれてるのに、はねつ
けます。そして電話が終わったら、お礼も言わず金だけ置いて受話器置きっぱな
し。やなじじいだね(^^;
私は全く感動しませんでした。出てくるのはいじけた老人ばかり。トシはとり
たくない、と思わせてくれます。こんなじいさんにはならないようにしよう、と
いう映画だったのかな(^^;?
（★）
2000/04/03 wrote
【新 男はつらいよ】 小林 俊一
渥美 清、倍賞 千恵子、栗原 小巻。寅さん4作目です。今回も監督が山田洋一
ではありません。3作目とも違う監督。3作目はそれなりに面白かったのですが、
この4作目はあかんですね。ギャグがすべりまくってます。笑えないし、泣けな
いし、テンポも悪い(^^; カタチだけが寅さんで魂が全くないです。監督がヘボ
だと寅さんも面白くないということが良くわかりました(^^;
マドンナは栗原小巻。ルンビニー幼稚園（知ってる人は通？）の保母さんの役
です。しかし、いかにもマドンナすぎてインチキくさいですね。最後のオチも前
ぶれ（プロット）全くなしだし、これはいかんすぎます。
次作で監督山田洋一に戻るんだっけ？4作目がヘボすぎで、評判悪かったんで
しょうね(^^;
（★☆）
【エクセス・バケッツ】 マルコ・ブランビラ
アリシア・シルバーストーン、ベニシオ・デル・トロ、クリストファー・ウォ
ーケン。大富豪（ヤクザ？）のお嬢さん（気が強い 18歳）が父の関心をひくた
めに偽装誘拐を一人で仕組む。しかし、自分が隠れていた車が泥棒（トロ）に盗
まれてしまう。本当に誘拐されたみたいになってしまう....。
ちょっとコメディタッチでなかなか面白いです。ウォーケンは父の側近です。
トロがいまひとつパッとしない泥棒の役ですが、今までにないタイプでいいです
ね。それぞれのキャラが魅力的でよい。
（★★★☆）
【ニンゲン合格】 黒沢 清
役所 広司。交通事故で約10年昏睡状態だった青年（24歳）が意識を取り戻す。
本人は10年経ったのが信じられないが、まわりはすっかり10年でかわっている。
両親は離婚。両親が経営していたポニー牧場は釣り堀に。釣り堀のおやじが役所。
名作的なつくりの映画でハナにつきます。私はこういうまったりしつつも、演
技過剰な映画はすきでないのです。
いくつかのイベントが起こりますが、それも私は好かないし、オチも気に入ら
ない。特にオチが唐突すぎ。あれじゃドリフの爆発オチと同じです(^^;;
（★☆）
2000/04/08 wrote
【スリー・キングス】 デイビッド・Ｏ・ラッセル
ジョージ・クルーニー、マーク・ウォールバーグ、アイス・キューブ。湾岸戦
争の終戦のどさくさに紛れて、４人の男がフセインの隠し金塊を探しにいく！
宝捜し映画かと思ったら戦争映画でした。痛快な映画かと思ったらそうでもな
いんですね。アクションシーンは迫力あって、独特のカメラワークがおもしろい
ですが、それだけです(^^; それにしても、戦争の道具っていやだね。トシのせ
いか人間がパタパタ死ぬ映画って最近だめです(^^;
やっぱり、"アメリカいいくにつよいくに"という雰囲気なんですよね。アメリ
カ人は見てて楽しいのでしょうが、イラク人なら突っ込みを入れたくなるところ
でしょう(^^;; 戦争に正義なんてものは無いのです。
クルーニは味があるんだけど、ウォールバーグは相変わらず安っぽい。アイス・
キューブなんているんだかいないんだか良くわからん。それよりもう一人のボケ
役兄ちゃんのが面白いです。主役はこの４人と思うのですが、なんでスリーなん
でしょう。映画のポスターも３人でうつってます。
（★）
2000/04/12 wrote
【パパラッチ】
仏映画。あるパパラッチと、写真週刊誌に載ったことによって職をクビになっ
た男の話。こういう映画にありがちな、マスコミ批判でもないし、お説教臭くも
ないしでいいんではないでしょうか。パパラッチというのがどういう人種である
かというのが見ていてわかります。
私も写真を撮る人間ですから、カメラにけっこう目がいくのですが、この映画
ではみんな"ＣＡＮＯＮ"を使っています。おもしろいのが内蔵ストロボが開かな
いようにテープ貼ってあるんですね。
車に乗ると性格変わる人っていますが、カメラを構えるとけっこう性格かわる
ものです。撮られる方も変わります。カメラって面白いものです。
（★★★）
【アベンジャーズ】 ジュレマイア・チェチェック
レイフ・ファインズ、ユマ・サーマン、ショーン・コネリー。スパイと悪者の
対決もの。悪者がショーン・コネリー。シリアスな映画かと思わせてけっこうお
ふざけなのですが、ちょっとぶっ飛びが足りないですね。熊の着ぐるみで会議し
てるシーンとか、蜂型ロボットが追っかけてくるシーンとか映像的に面白いとこ
はあるのですが。
どうせやるなら、もうちょっとクダラナイ映画にしてほしかったね。
（★★☆）
【Ｍ/ＯＴＨＥＲ】 諏訪 敦彦
三浦 友和。離婚経験のある男と女が同棲している。ある日から男の子供をそ
の家で預かることになる。
ＢＧＭ無し。音声もビデオカメラの内蔵マイクで拾ったような感じのシャリシ
ャリ音。映像もホームビデオカメラのような荒さで、ほとんどの場面が据えカメ
ラ。ある家庭の実態を、隠し撮りしたのを編集しただけって感じ。これが映画か
い(^^;; おまけに長い。
正直、見ていて飽きてしまいます。ある一般人の生活の記録みたいな感じなの
に、三浦友和が出てるってのも変だね。どうせなら、顔も知らないような無名俳
優使えばいいのに。
カンヌ映画祭で賞とったそうですが、なんでこんな映画がとるんだか(^^;
（☆）
【ザ・パーソナルズ 黄昏のロマンス】 伊比 恵子
アカデミー短編ドキュメンタリー賞をとった映画。 アメリカの老人演劇グル
ープの様子を撮ったドキュメンタリー。
こういう老人モノを見るとどうしても、「ブエナ・ビスタ〜」の老人と比較し
てしまうのですが、アメリカの老人はヨロヨロブヨブヨして自信のない人ばっか
ですよね。こんなこと言ったら怒られる(^^;? 若い頃のツケってのはやはり老
人になってから出てきます。若い頃無茶したり怠けたりすれば、それは老人にな
って顕著にあらわれます。世の中ってよく出来てるもんです。
アメリカの老人を見ていると、アメリカ的生活ってやはり人間にとって幸せで
はないな、と思います。キューバ＞日本＞アメリカ という方程式が成りたつか
ね。アメリカの真似なんてやめましょう(^^;
（★★☆）
【ミミ】 ルシール・アザリロヴィック
仏映画。お母さんが病気の女の子ミミ（12ぐらい？）は叔母のとこに預けられ
る。叔母は男と同棲していた。ミミはいづらくて仕方がない。
先に見たＭ/ＯＴＨＥＲと似た設定ですが、ことらは1時間弱とコンパクトにま
とまっています。これぐらいにしてもらわんとね(^^;
この映画の主役はこの女の子。自然な感じの演技で良いです。
ミミの気持ちもおばさんの気持ちもわかりますね。まあ、誰が悪いってわけで
もない。誰が一番悪いかって言ったら、体調崩したお母さんか(^^; お父さんは
どうなっとんねん？
（★★★☆）
【パーフェクト・カップル】 マイク・ニコルズ
ジョン・トラボルタ、キャシー・ベイツ。実名ではないけど、クリントンとヒ
ラリーの物語。ベイツはヒラリーではなく、クリントンチームの参謀です(^^;
それなりに面白いんだけど、ああそうかい、という感じですか。やはりアメリ
カの話ですからね。しかし、現役の大統領の映画をこうやってつくるとはさすが
アメリカ。別にヨイショ映画じゃないし。
トラボルタは頭をクリントン色にそめています。なかなか良く似てます。
日本もオブチ物語とかつからんかね(^^;
（★★★）
2000/04/16 wrote
【ハーモニーベイの夜明け】 ジョン・タートルトゥープ
アンソニー・ホプキンス、キューバ・グッディンガム。霊長類学者のホプキン
スは行方不明となっていたが、アフリカのゴリラの群れの中にいるのを発見され
る。彼はそのとき二人の人間を殺してしまっていた。
ゴリラものです。レクター博士と、ショーシャンクとシガニー・ウィーバーの
ゴリラもの（愛は霧のなんたら）が混じったような映画。しかし、テンポ悪いし
全てが中途半端という感じ。もっと主題を絞った方がいいんでは？ホプキンスの
演技力は確かにすごいのですが、使いこなせていないでもったいないですね。編
集し直したら面白い映画になったりして(^^;
（★☆）
2000/04/23 wrote
【スクリーム３】 ウェス・クレイブン
ニーブ・キャンベル。説明不要？のスクリーム第３作、完結編。ホラー映画、
スタブの第３作目の撮影がはじまる。そしてまた連続殺人が....。キャストは過
去作そのまま。スピードのある展開、凝ったストーリー、細かい演出も過去作に
劣らず。
やはり本作見るにあたり、過去二作は見ておいた方が良いでしょう。私は１も
２も１回しか見てないで、それも見たのかなり前ですが、３作続けて見たくなり
ました。３見る前に復習しといた方が良かったかな、とか今になって思います。
私は３作の中では私は本作が一番良かったです。3作続けてパワーの落ちない
映画も珍しいですね。
映画ずきなあなたなら、この映画は楽しめるかと思います。でも、万人向けで
はないですよ、なにしろホラーですから(^^;
４はつくんのかな？なんとなく作って欲しくないけど、やれば見にいっちゃう
んでしょうね(^^; ”映画というものは３作目まで良くても４作目はたいてい期
待を裏切る”とか言ってつまんない４をつくったり。それはやめて欲しいな(^^;
（★★★★☆）
2000/04/24 wrote
【発狂する唇】 佐々木 浩久
連続少女殺人容疑で失踪した兄。残されたその家族（母と娘二人）は報道陣に
取り囲まれ、世間からも白い目で見られてしまう。
ちょっと行き当たりばったり的。映像表現とか、セリフまわしはけっこうおも
しろいんですが、統一感がなく、全体のつながりもないです。ストーリーも辻褄
あってないんじゃない？監督の撮りたいシーンをつなぎあわせたみたいな映画。
学生演劇的なマンガ的なノリ。
唐突に出てくるカンフーシーンなんか良く撮れてますね。この監督アクション
映画撮ってもおもしろいんじゃない(^^;
変な映画、と片づけるのも簡単なのですが、今後に期待?しときましょう。
（★★★）
2000/04/27 wrote