マクロメディア特別セミナー

DATE 8 JUN 2004


 6/8に東京国際フォーラムにて開催されたマクロメディア特別セミナーを見てきましたのでレポートします。特別セミナーでは内容が全くわかりませんが、Breezeという新プロダクトの発表がメインです。プログラムは以下の2部構成のあと、Breezeの製品デモがありました。


Webコミュニケーションが拓く知識・人材戦略UFJ総合研究所 大嶋 敦俊
ユビキタスコンピューティング時代のWebコミュニケーションマクロメディア


○Webコミュニケーションが拓く知識・人材戦略 UFJ総合研究所 大嶋 敦俊

 breeze 紹介の前段に講演がありました。主にe-ラーニングとナレッジマネジメントについてで、次のbreezeの紹介につなっがっていく内容ではありますが、私にとっては聞き飽きた話。2年前からほとんど進歩のない内容ですが、この市場って結局今だに立ち上がってないですよね?
 要は教育を効率よくやりたい=教育に金をかけたくない。社内の知識をインデックス化したい=自分の知らないことを知ってる人をすぐに捕まえたい。教育というのはやはり、効率化などできないものです。表面上うまくいったように見えても、省略したりケチって教育すればその土台はかなり危ういものとなります。ナレッジマネジメントはナレッジを提供する人をきちんと評価できる仕組みをつくらないことには、お人よしでもない限り失敗に終わることでしょう。人間は道具や部品ではないのです。


○ユビキタスコンピューティング時代のWebコミュニケーション マクロメディア

 お次はbreezeの紹介です。キャッチコピーは”Webコミュニケーションを誰でも簡単に今すぐ実現”。breezeはクイック・ラーニングとweb会議のソフトだそうです。要はロータスで言うところの、SameTimeとQuickPlace(現在はTeam WorkPlace という名前になっている)にあたるもの。加えて売りにしているのは、パワーポイントのファイルをフラッシュ形式でwebにする機能。つまりパワーポイントのファイルを簡単にwebで公開できるということです。
 アメリカでは既にリリースされているそうです。本ソフトもマクロメディアの自社製のようで、バージョンはこれが1.0にあたるようです。
 今までのマクロメディアらしくないソフトですが、その点解説がありました。今までのマクロメディアのツールはデザイナーやデベロッパー向けのものだったがこれからはビジネスユーザー向けのものも売っていく。”最高のデジタル体験をとどける”という企業コンセプトに変わりはない、とのことでした。今回のBreezeはそのビジネスユーザー向けにカテゴライズされるものです。過去に出たものではContributeもここにカテゴライズされるものだそうです。
 つまり現在マクロメディアが強い市場。Web作成ツールやFlashはもう飽和に近くなっているので、マクロメディアのブランドでパイの大きい新市場に進出しようということなのです。企業とは拡大しなければならないものなのかもしれませんが、どう出ますかね...。

 このプロダクトの構成としては、breezeサーバーをたて、webクライアントにて操作します。パワーポイントの変換ツールはパワーポイントのアドインというかたちでインストールされます。機能をばらしても買えますが、ユーザー数によって価格が決まります。マクロメディアがたてたサーバーを使うホスティングサービスというのもあります。値段はホスティングで1ユーザー8〜10万円だそうで、けっこう良いお値段です。詳しいお値段についてはご相談だそうですが、社内にサーバーをたてる場合は数百万円はかかりそうな雰囲気です。パワーポイントのスライドに音声を載せてフラッシュにするということも簡単にできたりするようですが、パワーポイントをフラッシュに変換するだけなら、フリーツールののOpenOfficeでも可能です。というわけでお金持ち企業向けシステムなんですかね(^^;
 本セミナーを聞きに来ていたユーザーは大半がDreamWeaverなどのユーザーのようで、当たり前ですが本プロダクトには全く興味がない感じでした。私も含めマクロメディアのセミナーだから来たのでしょうが、クリエイターやデザイナーはこんなインフラまわりの話なんてどうでもいいですよね(^^;

 デモが一通り終わった後、導入事例としてヒューマンアカデミー(株)の方が説明しました。同社で開催している「個人情報保護法社内対策セミナー」をbreeze に落としたもの。通常のセミナーで使ってるパワーポイントと講師のしゃべってる声を単純に重ねただけのもの。というわけで、ナレーターの声ではないし音声もきちんと録音したわけでないので聞きやすくはありません。眠くなりそうな感じでしたが、これでいいのならいいんじゃないすか。

 というわけで総括すると、web会議で使うなら、現状はロータス製品の方が値段的にも製品の練度も高いでしょうしそっちがいいんでは。プレゼンサーバーとして使うなら本ツールを使う選択もありかと。もちろんお金があればの話ですが。

○breeze
http://www.macromedia.com/jp/software/breeze/

○OpenOffice
http://ja.openoffice.org/

○ヒューマンアカデミー
http://www.athuman.com/

15 JUN 2004 wrote


|TOP|戻る|