8/25から住基ネットが本稼動した。今までは中央に住民の情報を送っていただけであったが、その情報を一応住民が利用できるようになった。住基カード（有料）をつくれば、全国どこからでも、自分の住民票が取得できる。
私にとって住基カードはほぼ利用価値がない。住民票が必要なのは数年に一度ぐらいだ。もともと住民票が必要な場面というのは、お役所まわりの書類をつくるときぐらいだ。結局、お役所は自分たちで無駄な仕事を増やしてるんだよね....。
けれど、使わない私にも勝手にID番号がふられ、情報が蓄えられ、送信されている。なんの用途で私の情報をためているのだ？なんの権利があって私の情報を送っているのだ!?この住基ネットの一番の問題はここだろう。利用しない人の情報まで勝手に管理しているのだ。選択性は違法であると、政府は言うが強制参加は憲法違反ではないのか(^^;?
今後住基カードは住民票だけでなく様々な行政サービスに使われるのだと言う。保険証、パスポート、納税情報などを１つのID番号でつなげるつもりなのだ。一見便利に思えるかもしれないが、これはとてつもなく危険である。1つの番号をキーにその人の収入から病歴から、趣味や性向などまでわかってしまう。情報を盗まれるときも一網打尽だ。
けれど、これらの情報を扱うお役所には聖人君子しかいないので、個人情報保護法から適用除外されている。彼らは好きなようにこれらの情報を融通できるのだ。
このように住民にとってメリットが余り無く、危険性の高い住基ネットであるが、お役所は強力に推進している。理由はいくつかあるが、一番は個人情報の管理だ。今までバラバラだった個人情報が一元管理できる。犯罪者（反体制者）はすぐにとっ捕まえられるし、税金逃れだって許さない。住基ネットは夢の住民管理システムなのだ。
住基ネットは公共事業という側面もある。今までお役所は公共事業と称してダムや道路をつくっていた。しかし、これらへの風当たりは次第に強くなっている。もう、これ以上は必要ないハコモノはつくれない。しかし、ITは違う。難しげな専門用語を並べて住民を煙にまけばいい。このシステムを導入すればすごく便利になります。これがないと時代遅れになってしまうのです。と彼らは説明するだろう。
ITはダムなどと違って外からはよく見えない、クセモノだ。コンピューターは部屋の中にあり、システムはコンピューターの中にある。それがいかにムダなものかが、なかなか住民にはわからない。気が付かないうちに無駄なシステムが構築され、税金がどんどん注ぎ込まれている。
住基カードをとっかかりにお役所はきっと使い物にならない無駄なシステムをたくさんつくってしまうでしょう。気が付いたときはもう遅い。
○yahoo ニュース 住基ネット導入問題
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/resident_register_network/
○反住基ネット連絡会
http://www1.jca.apc.org/juki85/
26 AUG 2003 wrote